SERNYA
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2. ジャムの地に流れる時間

ラシャムジャ 著、星泉 訳

2-1-1. 男性の仕事と女性の仕事

M村における仕事上の性役割分担は人間社会の一般的な傾向と同じで、男性の仕事、女性の仕事、男性と女性が共同で行う仕事に分けることができる。

男性と女性の間で仕事を分担することは極めて重要なことである。自然環境のあり方の違いや、社会の発展の度合いの違い、さらには考え方の違いなどといった様々な要因により、人間社会の労働は、労働の多寡、軽重、重要度などにおいて男女間で明らかな性差がある。それは自然に生じている場合もあれば、故意に生じさせている場合もある。いにしえより現在に至るまで、男女平等の問題は人類社会における最も根本的な難題となっており、そこから生じた家父長制やフェミニズムに関する論争も、いまだ終わりが見えない。この論争が労働における性役割分担のあり方に起因するのはまず間違いない。だから、M村の仕事を男女別に精査し、それらの仕事の特性や領分、多寡、軽重などを分析していきたい。そうすれば、いにしえのジャムの村の社会において、男女の地域のあり方がどのようなものだったのかについて理解することができるだろう。

M村の言葉にも仕事の性役割分担に呼び名があり、男性がしなくてはならない仕事とその領分に入る仕事はホリ〔男仕事〕、女性がしなくてはならない仕事とその領分に入る仕事はモリ〔女仕事〕と呼ぶ。ホリとモリの区別は比較的はっきりしていて、例えば村の誰かが口頭で、「ホリもモリもしなけりゃならない」と言ったとすると、その人は(仕事盛りの夫ないし妻がいないといった)悲しい状況に恨み節を述べているようなものである。しかし、ホリとモリはナイフですっぱり切り分けられるようにはっきり分かれているわけではなく、時には男性の仕事を女性が手伝うこともあれば、女性の仕事を男性が手伝うこともあるのであって、そうした仕事は男女協業の仕事とも言う。いずれにせよ、昔から今に至るまで生産活動や社会活動を営む際の必要に応じて、男女の間の仕事の分担がある程度はっきりできており、この役割分担に従って、習わしに従って労働時間をなるべく有効に使い、それぞれの生活を楽しんでいるのだ。

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