SERNYA
menu
close

2. ジャムの地に流れる時間

ラシャムジャ 著、星泉 訳

2-1. 手を動かして働くことについて

時間に立ち向かう最良の方法は、時間を無駄にせずにてきぱきと働くことであろう。生きていかなければならないあらゆる生き物にとって、時間を有効活用することは生きるために必要なことである。M村には時間の有効活用に関連することわざが数多くある。例えば、「働いて死ぬ者はないが無為に過ごして駄目になる者は多い」とか、「男は寝てばかりいると戦に負ける、女は寝てばかりいると家の仕事が滞る」といったものだ。この二つのことわざはM村の実態を実によく表しており、このジャムの村が労働にいかに重きを置いているかが見てとれる。生きていく上で労働は重要な行為であるだけでなく、時間を形あるものに変換し、人生を意味あるものにする選択であるとも言えるだろう。だからわれわれはここから先、M村の労働やその特徴、種類などについて知っていくことで、ジャムの村の文化の精髄を理解する手立てとなるだろう。

M村では仕事のことをリカという。リカにどれだけ熱心に取り組んだか、巧みかどうか、成果がどれだけあったかなどは、普段の生活の中で人を評価する基準となっている。個人としても普段労働に取り組む中で、自分に責任のある仕事を習熟するために努力し、長期にわたる仕事においてはふさわしい段取りを学び、実践の場面では何度も繰り返し訓練し、そうすることで自分がその仕事に熟達すべく努力するものだ。M村の人々にとっては生活の中には数多くの仕事があり、その全てに熟達するのは非常に難しいので、それぞれに見合った仕事に取り組むことになる。そこから、われわれがこれから話すことになる、仕事の分担が導き出されるのだ。仕事の分担とは、M村の通常の働く生活の中で最もはっきり見えるものである。全体的に見れば、M村の仕事は大きなものから些細なものまで、おおよそこのように分けることができる。男の仕事と女の仕事、家の外の仕事と中の仕事、自宅の仕事と公共の仕事、土の仕事と石の仕事、鍛冶と縫製、自分の仕事と他者の仕事である。これに加えて世代別の仕事などに分けることができる。これらはみな牧畜の仕事と農耕の仕事に分けることもできる。こうした仕事の分担は、仕事に従事する人、仕事をする場所、仕事の内容、仕事の特性などに基づいて分類されており、この分担は普段生活の中で自然と行われている。分担することは、M村の人々が自然環境に合わせて生きてきた結果として生じたものであるだけでなく、時間を有効活用し、生計をさらにうまく成り立たせるためにも必須なのだ。

north