M村の子供たちには、子供だから重いものは持てないし遠くまで歩けないなどと述べ立てて、家の仕事を手伝うことから逃れる権利はない。大人たちは適切な時を見計らうとともに巧妙なやり方で、年端も行かない子供たちを仕事に引っ張り込む。内仕事の方面では、主婦が子供に命じて、食器洗いや戸棚の拭き掃除、番犬や猫への餌やりをさせたり、仔羊の哺乳介助の際に母羊の首根っこを押さえる仕事をさせたりする。また、(外仕事の方面では、)仔羊や仔牛の放牧に行かせたり、たまには大人の羊飼いと一緒に山に羊を追って行き、大人の足の代わりをさせたり、秋に畑で落ち穂拾いの手伝いをさせたり、脱穀場で天日干し中の麦が鳥に啄ばまれないように見張りをさせたり、広げた麦の上を踏み歩かせたりもする。また、晩秋の肉の屠畜・解体の際には内臓洗いの手伝いをさせたりする。また、腸詰めに詰め物をする手伝いをさせたり、結婚式などがあれば近所の人を呼びに行かせたりなどする。