『チベットのむかしばなし　しかばねの物語』が刊行されました

チベットでよく知られた口承文学に『しかばねの物語』があります。チベット語では『ロドゥン』とか『ミロツェドゥン』と呼ばれるこの物語は、死んで物言わぬはずのしかばねが、若者に面白い物語を語って聞かせるという趣向の物語です。しかばねが語るのは奇想天外なお話ばかり。思わず「なんで？」「ほんとに？」と言いたくなるようなお話、伏線が回収されないお話も多々あります。

実は耳を傾けている方が思わすしゃべりたくなってしまうところがこの物語の仕掛けになっています。『しかばねの物語』の中でしかばねの話に耳を傾ける若者は、しかばねに話しかけられても口を利いてはいけないのです。

いったいなぜ口を利いてはいけないのでしょう？　いや、そもそも、なぜ死んでいるはずのしかばねがしゃべれるのでしょう？　しかばねとはいったい何者なのでしょう？　気になる方はぜひ、新刊『チベットのむかしばなし　しかばねの物語』（のら書店）を手にとってみてください。

チベットの暮らしの様子もお話の中にたくさん出てくるので、楽しんでいただけることと思います。

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